ピコレーザーとは
ピコレーザーはピコ秒で照射できるシミ取りレーザーのこと。効果はさておき、IPL(光治療)と並んで美容業界では人気メニューである。
従来のナノ秒で照射できるシミ取りレーザー(ヤグレーザーなど)と比べて、以下が魅力とされる。
- テープ保護のダウンタイムがないこと
- 照射時の際の痛みが少ないこと
- 照射後の色素沈着(戻りジミ)が少ないこと
機械はキャンデラのPicoway、サイノシュアのPicosure、キュテラのenLIGHTenなどが定番。
ピコレーザーの当て方
ピコレーザーは大きく分けて、トーニング、フラクショナル、スポットの3種類の当て方がある。
- トーニング:適応は主に肝斑。くすみ改善・肌理を整える効果も。
- フラクショナル:適応はニキビ跡や毛穴などの凹凸。
- スポット:適応はシミ(日光性色素班)。
3つのうちトーニングとフラクショナルは出力のみ医師が指示して実際には看護師が行う施術である。すなわちピコスポットのみ医師が必要な施術=バイト医が必要である。
ピコスポット照射について
リスク説明
ピコスポットのリスクについて必ず説明する必要があることは3つ。
- 肝斑悪化:ピコに限らず肝斑にスポット照射は濃くなってしまうので厳禁。照射希望部位が肝斑であればトーニングを勧める。シミと重なっている場合は必ず悪化リスクを伝える。
- 白抜け(色素脱失):日焼けしていたりスキントーンが暗い部分は稀に白く色抜けをおこすことがある。3-6ヶ月の経過観察徐々に馴染んでいくと伝える。
- 取り残し:ピコスポットは色素沈着は少ないが反面シミが取りきれないことが多々ある。その場合の保障などがあれば一緒に伝える。
手技
まずは機械を、スポット径:3-4mm、エネルギー(出力):0.4-0.8J/㎠、ヘルツ:0Hzあたりに設定していく。クリニックごとにマニュアルがあれば従う。
①処置前:患者と鏡で照射範囲を確認し、簡単にマーキングする。患者にアイカバー(自分はサングラス)を着け、処置部分を冷却・消毒する。
②処置:皮膚を伸展させてからレーザーを接地させて、1shotずつ声をかけながら、フットペダルを踏んで照射していく。シミが灰白色のカサブタに変化したらOK。変化がない場合は出力をあげて再トライ。
③処置後:患者と鏡で照射範囲を当て漏れがないか再度確認する。問題なければステロイド系の外用薬を塗布して終了。
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